日本女性骨盤底医学会2026(岐阜)に参加してきました!

~研究・学び・出会い、そして未来へのヒント~

7月25・26日の2日間、岐阜で開催された日本女性骨盤底医学会に参加し、研究発表を行ってきました。

学会への参加は、毎年楽しみにしている大切な時間です。
今年も多くの学びと出会いがあり、とても充実した2日間となりました。

■ 発表テーマ

「地域住民のフレイル対策・健康増進を目指した骨盤底機能年齢の活用に関する研究」

今回発表したのは、先行研究で開発した「骨盤底機能年齢推定式」の検証と活用についてです。

本研究は、一昨年、大同生命厚生事業団の研究助成を受け、介護福祉施設・レディースクリニック・大学が連携して取り組んだ研究成果をもとにまとめたものです。

要介護者や、婦人科患者を対象として、実際に簡易エコーをもちいた骨盤底筋の動きから骨盤底機能を測定した結果をふまえての考察から、課題と今後の展望について、わずか5分の持ち時間で駆け足になりましたが、発表させていただきました。

まだまだパイロット研究の段階ではありますが、地域住民のフレイル予防や健康増進に「骨盤底機能年齢」という新たな指標を活用できる可能性が見えてきました。

これまで積み重ねてきた臨床・地域活動・研究が一つにつながり、地域へ広がる新しい一歩になればと願っています。

座長を務めてくださった山本恭代先生、横井悠加先生有難うございました。


■ リアル学会だからこそ得られるもの

リアルで学会に参加する最大の魅力は、最新の知見を学べることだけではありません。

先生方と直接お会いし、情報交換ができること。
久しぶりの再会を喜び合えること。そして、発表後のフロアで交わされる議論や情報交換には、論文やオンラインでは得られない価値があります。

先端の研究と実際の臨床・地域実践との間には、まだまだ埋めるべきギャップがあります。

また、社会のニーズと医療制度との間で、多くの先生方がそれぞれの立場から課題に向き合い、日々努力されていることも改めて感じました。

そうした悩みや経験を共有し、「では、どうすれば社会へ届けられるのか」を一緒に考えられることこそ、学会の大きな意義だと思います。

一方で、この分野に新しく関心を持ってくださる先生方の新鮮な視点から学ぶことも多くあります。

みんながそれぞれの立場で前を向いて歩んでいる。
そのエネルギーを肌で感じられることも、リアル学会ならではの醍醐味です。


■ 印象に残った学び

今回も多くの講演・発表を拝聴しましたが、ここでは特に印象深かったことが二つをご紹介します。

① JaCS2023について直接質問できたこと

ランチョンセミナーでは、三井貴彦先生(山梨大学)の「Female Luts: JaCS2023が示す現状と課題」を拝聴しました。2023年に実施された大規模疫学調査「JaCS2023(日本の女性骨盤底に関する大規模疫学調査)」については現在すでに、そして今後ますます多くの場面で引用される調査だと思っています。

調査公開から疑問に感じていた点を終了後フロアで直接質問させていただきました。

疫学調査は表現を多少変えて、様々な場で紹介させてもらうものになります。
今回は、疑問点解決にとどまらず、論文には表れない先生ご自身のお考えや、今後の学会や社会的取り組みの方向性についても率直なお話を伺うことができ、大変貴重な時間となりました。

② 室生曉先生による解剖学のご講演

シンポジウムでは、室生曉先生(東京科学大学)より最新の解剖学的知見を、とても分かりやすくご紹介いただきました。

解剖は、そのままクライアントへ説明することが目的ではありません。

その理解を土台として、運動指導やセルフケアをより分かりやすく、骨盤底ケアの指導や啓発を実践される方へ、わかりやすい形に変えて伝えていくこと。それが私自身の役割の一つと最近よく感じています。

今回のテーマは排便機能と骨盤臓器脱の基盤となる解剖でしたが、拝聴しながら頭の中では次の講座のイメージがどんどん膨らんできました。

解剖学の教科書そのもの、つまり私たち指導者が目にするテキストが変わるかもという、新たな視点です。与えられたものに素直に従うしかない骨盤底筋の解剖。

シンポジウムのタイトルも「見えているのに診えていない?ー女性骨盤底診療で知っておきたい排便機能ー」室生先生からは、「肛門挙筋のanterior bundleからみた骨盤臓器脱と排便障害の解剖学的基盤」とのタイトルで学ばせていただきました。

また大きくバージョンアップすることになりそうです。まずは幸せな身体づくり協会の中の勉強会で取りあげていきたいと思っています。


■ 三輪先生、そして岐阜大会のおもてなし

今回は、日本介護予防・健康づくり学会骨盤底ケア研究部会でもアドバイザーをお願いしている三輪先生が副大会長を務められた大会でした。

初めて訪れた岐阜でしたが、学会運営や温かなおもてなし、さまざまな企画が本当に素晴らしく、とても居心地の良い幸せな時間を過ごすことができました。

参加者数・演題数ともに過去最多と伺い、懇親会も大盛況。

そのため、ご挨拶したかったのにお会いできなかった先生方もいらっしゃいましたが、それだけこの分野への関心が高まっていることを実感する大会でもありました。


■ 初めての岐阜、初めての鵜飼

今回のもう一つの楽しみは、初めて訪れた岐阜、そして初めて見る鵜飼でした。

歴史ある伝統文化のお話を伺いながら、不思議なことに私は骨盤底ケアとの共通点を感じました。

鵜匠は、鵜を力で支配するのではなく、絶妙な距離感と信頼関係の中で手綱を操ります。

見えている動きだけではなく、見えない部分を丁寧にコントロールしている。

まさに骨盤底筋と重なります。

目には見えませんが、その働きが身体全体の機能を支えています。

「見えないものをどう理解し、どうコントロールしていくか。」

そんな共通点を感じながら、ご一緒した先生方と楽しい時間を過ごすことができました。

この話は、また機会があればぜひ皆さんとも語り合いたいと思っています。


■ 学んだことを地域へ

骨盤底医療・ケアの分野は、社会の変化とともに新たな課題に向き合いながら進化を続けています。

学会に参加するたびに新しい発見があり、いつもワクワクします。

今回得た多くの知見を、これからの臨床、地域での健康づくり活動、そして一般社団法人幸せな身体づくり協会の活動へしっかりと還元し、一人でも多くの方の健康づくりにつなげていきたいと思います。

今回もたくさんの先生方にお会いでき、本当にありがとうございました。

また来年も、新たな学びと再会を楽しみに。これからも頑張っていきたいと強くおもった学会参加でした。


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